今月の例会は、米山記念月間という事で、元米山記念奨学生2名(イ・スジンさんとカスムさん)の会員が、卓話を披露していただきました。
李 受津 (Lee Su Jin イ・スジン)会員の卓話
1989 韓国 仁川生まれ
2009.10 来日
2010 大阪芸術大学 写真学科 入学
2014 大阪芸術大学 写真学科 卒業
大阪芸術大学 大学院 芸術制作研究科 修士 入学
大阪芸術大学 大学院 芸術制作研究科 修士 終了
2016-2017 ロータリー米山記念奨学会 奨学生
日本に来て7年間参加した数多くの展覧会の中で、国際交流展などの代表的な展覧会とその作品を紹介させて
いただきたいです。
先ず、最初に参加させていただいた国際交流展は2012年。
出品した作品は2012年から制作した Flowers of room シリーズの一部です。
「花」
金春洙 キム・チュンス
わたしがその名を呼ぶまでは
これはただの
ひとつの仕草にすぎなかった
わたしがその名を呼んだとき
それはわたしのもとで
花になった
わたしがその名を呼んだように
わたしのこの色と匂いにふさわしい
だれか わたしの名を呼んでくれ
そのひとのもとでわたしも
そのひとの花になりたい
わたしたちはみな
何かになりたい
わたしはあなたの あなたはわたしの
忘れられない ひとつの意味になりたい
詩で「わたしたちはみな 何かになりたい」 という部分に強く共感。
誰かにとっての特別な存在(花)で在りたい願望を
その特別な存在を花に例え、直接制作したミニチュアのこころの部屋に演出した作品です。
この展覧会では2007年から制作した
「自顧(じこ:自分を顧みる)」シリーズの一部を出品しました。
自分の心象風景に人形を用いて表現した作品です。
2013年 第61回ニッコールフォトコンテスト
第 1部 モノクローム 部門入選作
2013 大阪芸術大学 写真学科
2013年度卒業制作
<ミネアポリス美術デザイン大学学長賞>受賞
Osaka University of Arts , Department of Photography
2013 graduation project
(動画あり。)ご覧になりたい方は、堺フェニックスRCホームページ参照
そして、2014年から制作中である最新作。
このページの背景に描かれた韓国伝統文様「太平花」がモチーフになっている作品です。
「太平花」は韓国の古宮やお寺の屋根に派手な色彩で絵付けをする「丹青」という文化でよく使われる文様で、すべてのことが平安で平和であるようにと祈る意味合いを持った、蓮をモチーフとしている天の花です。
2016写真部門 入選作です。
出品した作品の一部
2016-2017年度、米山記念奨学会奨学生になれたことで安心して学業や作品制作にも集中でき、より多様な試みをすることができました。
そのお陰で、自分の輪を広げ優秀な成果も得ることができました。
本当に心より感謝いたします。
今後も誇りに思って、ロータリアンとして様々な活動に取り組んで作品のモチーフである「太平花」。そのすべてのことが平安で平和であるようにと祈る心を作品活動を通じて人々に広げ、癒しを与えたいと思っております。
ありがとうございます。
カスム会員卓話
皆様こんばんは
まず自己紹介をさせていただきます。私は中国の新疆ウイグル自治区のトルファンという町から2006年に来日しました。トルファンと言ったらほとんどの日本人は知らないと思います。シルクロードに興味がある方でしたら、知っている方が多いですが、トルファンは農業が主な産業で名産はブドウです。ブドウと聞けば皆さんワインを思い浮かぶでしょうが、しかしトルファンのブドウはほとんどが干しブドウにされます。中国では干しブドウと聞けばトルファンが名産地とほとんどの人が答えてくれると思います。みんなトルファンの干しブドウが大好きです。トルファンはブドウ以外に暑さでも有名です。夏場はとても暑く今年の夏は最高気温52度を記録したそうです。日射時間がとにかく長くて、雨はほとんど降らないためトルファンのブドウは糖度が高いで。皮も薄くて食べた後皮が口に残ることがないです。もちろん種もないです。昼と夜の温度差が大きいため他の野菜や果物もとにかく味が濃くて美味しいです。中国では今シルクロード鉄道の建設を進めていまして、将来的にはヨーロッパまでつなぐそうです。新疆はまだ比較的賃金が安いため、これにより最近いろんな製造業などが進出してきています。
私はそんな厚いところから日本に留学して来まして、2009年1年間大阪府立大学の博士前期課程在学中に米山記念奨学生として1年間お世話になりました。もちろん世話クラブは堺フェニックスロータリークラブです。
私はロータリークラブの米山記念奨学生になって以来、ロータリーの方々と身近で接する機会が増え、外から見ていたロータリーの活動を中から見られるようになりました。そして、それを通して様々なことを考える貴重な体験をさせていただきました。
ロータリアンの方からいろんなお話を聞かせていただきました。私はロータリークラブで単純にお金で寄付、支援をすることだけではなく、どういう形でどう支援していけばその地域の一番ためになるかを考えて、寄付を最大限に活かそうと努力するロータリアンの方々の姿を見て一番感動しました。
私は大阪府立大学を卒業した後米田先生会社でお世話になっております。また米田先生の推薦で堺フェニックスロータリークラブに入会しました。これから私もロータリークラブの一員として皆様とともに人のために世界のためになることをやっていきたいなと思っています。どうぞよろしくお願い致します。
ご清聴ありがとうございました
例会風景